エイズ 症状

HIV(エイズ)【症状・検査・治療】

特徴

エイズと言うと治療法がなく死んでしまう病気というイメージを強く持っている人が多いでしょう。
しかしエイズとは何か?と具体的な回答を求められると大半の人は正しく答えることができません。
エイズとは何か、HIVとは何なのかを正しく理解してください。

 

まずエイズを説明するにはHIVについて知らなくてはいけません。
HIVとはヒト免疫不全ウィルスのことで、人の免疫機能を乗っ取って機能喪失させるウィルスのことです。
このHIVに感染して発症した人のことをエイズ患者と言います。
エイズとは後天性免疫不全症候群のことで、免疫機能が低下することで発症する病気のことで先天性ではなく後天性であることから、生まれつきの病気ではないと分かります。

 

免疫が正しく機能しなくなることによって、本来であれば罹患しないような病気を発症してしまい、最終的に免疫不全に陥って死亡してしまうのがエイズの特徴です。
HIVそのものは昔から存在していたと考えられていますが、最初にエイズを発症したのは1981年アメリカ、ロサンゼルスの同性愛者である男性でした。

 

当時は同性愛者や薬物常用者の間でエイズ発症が確認されていたことから、通常の生活をしている分には発症しない病気だと思われていました。
しかしHIVの存在が明らかになり、血液すなわち性行為を介して感染することが分かったのです。

 

その後、感染者が性行為コミュニティーに入り込んだことによって、同性愛者や薬物常用者だけでなく、広く感染する病気に変貌していきました。
現在、世界中で3000万人以上ものHIV感染者が存在し、そのほとんどが性行為による感染となっています。
それだけ性行為コミュニティーが感染症を広げやすいか、その源泉となっていることが分かります。

 

HIVがセックスを主な感染経路とすることが分かったにも関わらず、人類はHIVの感染拡大を止めることは出来ませんでした。
その結果、世界中に3000万人以上ものHIV感染者を生み出すことになったのです。
この感染経路はウィルスによって異なりますが、そもそも感染経路とは何なのか見てみましょう。

 

病気の元となるウィルスなどの病原体はある日突然そこに発生するわけではありません。
感染経路が無ければ病原体に感染することはありません。
そうです、感染経路とは感染症の原因である病原体の通り道だと言えます。

 

感染経路を遮断すれば感染症になることはない、このことを発見したのはパスツールという微生物学者でした。それまでは何もしなくてもパンは腐るし、蛆は勝手にわいてくるものと思われていましたが、それを覆したのです。
つまり食べ物がカビによって腐ったり、日にちが経過したものを食べてお腹を壊すのはそこにカビや病原体の感染経路があったからなのです。

 

しかしこのことは現在でも理解していない人が多くいます。
例えば、コンビニなどで売られているパンのうち、特定のメーカーのものは購入して放置しておいてもカビが生えることが無いものがあります。
このことに関して、とんでもない添加物を使っているからカビが生えないんだというデマを飛ばしている人がいますが、もちろん間違いです。
カビが生えないのは、パンを入れた袋の中が無菌状態だからに他なりません。

 

このように当たり前のことのように思えることでも、ガセネタやデマによって情報というのは曲って伝わってしまうのです。
感染経路についてのデマなども同じで、間違った情報を鵜呑みにして感染しなくてもいい病気に感染したり、全く問題ない人に対して差別的な行為を取ってしまったりします。
目に見えないものだからこそ、その情報源や情報の正確性には十分に注意しなければいけません。
そう、エイズが同性愛者や薬物常用者のみの病気だと思われていたことと同じなのです。

 

誤った認識により偏見も・・

HIVやエイズという言葉を聞いたことがない、という人はいないことでしょう。しかし、正しく認識している人は少ないはずです。

 

エイズは同性愛者や麻薬中毒者の病気である、という偏見を持っていませんか?日本に上陸した頃に大きく取り上げられたので そうした偏見が生まれましたが、その後 輸血による被害もクローズアップされています。そして全世界の実際の感染を調べると、この病気にかかっている人の7割が 異性間の性行為が原因とされています。つまり、普通にセックスしていも 移ってしまう病気なのです。

 

また、HIVの感染者は、先進国では減少傾向にあります。しかし日本では、若い世代を中心に増加傾向にあるのです。検査を受けていないキャリア(保菌者)も含めると、感染者数は1万人とも言われています。感染源とならないためにも、正しい知識を取り入れることが大切です。

 

HIV感染症とは

HIV感染症は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が原因で発症する病気です。主にセックスによって感染しますが、注射の回し打ちや輸血なども感染経路となります。潜伏期間は7年〜10数年です。感染しても症状が出ないことのほうが多く、出ても2週間くらいで自然に消えます。そのため、ほとんどの人は 感染に気付きません。

 

症状としては、まず 2週間〜2カ月後に、発熱,喉の痛み,リンパ節の腫れといった風邪のような症状が現れます。しかし、放っておいても自然に症状は治まります。ただ、治ったのではなく 体内に潜んでいるだけで、この無症状の状態をキャリアと言います。

 

ウイルスは、少しずつ免疫機能を破壊しています。こうして 免疫力が低下すると、発熱,下痢,体重減少といった症状が出てきます。

 

さらに免疫力が落ちると、普段ならかかることのない「日和見感染」を引き起こします。これがエイズの発症で、さまざまな症状が出てきます。そして最後には死が訪れますが、カポジ肉腫や悪性リンパ腫などの悪性腫瘍ができると助からないです。

 

完治は無理なので、コンドームを使用して感染を防ぐ以外に 身を守る手立てはありません。反対に、キャリアになったら 他人に移さない努力も必要です。

妊娠への影響

妊娠・出産への影響については、妊娠すると 病気の進行が早くなることがあります。また、妊娠中や出産後に さまざまな感染症にかかりやすくもなります。

 

胎児への感染も懸念されるところですが、感染率は25〜30%です。ただし、妊娠中に抗ウイルス薬を服用することで、感染率を下げることは可能です。そして、出産時の感染については、帝王切開によって退治への感染を防げます。

 

いずれにしても、妊娠前や妊娠中に 一度検査をしておくのがお勧めです。なお、赤ちゃんが感染せずに生まれてきても、その後の生活で感染してしまえば意味がないです。感染させないよう気を付けて接していきましょう。

治療と注意点

HIV感染症の治療は、抗ウイルス剤の投与によって行われます。ただ、有効な薬の開発はなされているものの、治癒できる薬の登場には至っていません。ですから いずれ死に至りますが、病気の進行をコントロールし エイズの発症を遅らせることは可能です。また、日和見感染症の中にも、予防を行うことで発病を抑えられるようになった病気も幾つかあります。

 

注意点としては、完治することができないので、とにかく感染を防ぐことが大切だということです。また、反対に、他人に移さない努力も必要です。感染の可能性がある場合には、早く検査を受けるようにしてください。そして、検査の結果 陽性であれば、他人に移さない行動を心掛けるととともに、今後の治療方針などを立てます。

 

男性のHIV感染症についても、症状,検査,治療など 女性と差はありません。また、妊娠や出産への影響がないものの、子供と生活をしていく上では 女性と同じように感染させない努力が必要です。

HIV検査について

HIVに感染したかどうかは、血液検査だけで分かります。検査は、保健所で 匿名かつ無料で受けられ、5〜10分で終わります。結果は 2週間後に分かりますが、陽性だった場合 確認検査が必要になります。

 

ただ、留意しておきたいのが、感染してから6週間〜3カ月経たないと抗体ができないことです。つまり、感染していても 血液検査で陰性になってしまうわけです。ですから、3カ月ほど待ってから検査を受けるようにしましょう。

 

HIV感染の早期発見・早期治療で、エイズの発症をおさえることができます。気になる方は必ず検査を受けましょう。
HIV検査の詳細

 

安心のための代表的な性病検査ができる標準タイプ。ひととおり検査をしてみたいと思われる方におすすめです。
男性 一通り性病検査する

 

女性 一通り性病検査する

日本でHIV(エイズ)が一般的に流行しない理由

日本においてHIV感染およびエイズ患者の数が欧米やアフリカに比べて圧倒的に少ないのは、一般的な性行為コミュニティーにHIVが存在しなかったからと言えます。
日本のエイズは患者の殆どが男性の同性愛者の間で広がったものの、同性愛者コミュニティーと一般的な性行為コミュニティーは繋がりが薄かったことが流行の抑制につながったのです。

 

日本では大多数の人が男女間の性行為コミュニティーに属しているために、諸外国のような流行に至っていませんが、それはこの先も大丈夫だという保証ではありません。
日本人は欧米に比べても性の乱れは高いレベルにあると言われていますので、ひとたびコミュニティーの中にHIVが入り込めば諸外国と同等かそれ以上の流行を生む可能性があります。

 

元々、エイズは同性愛者や薬物常習者の間でのみ感染が広がる病気だと思われていました。
それはいわゆる「悪徳」に対する罰のようなものであると本気で考えていたのです。
そのような考え方は医学的、科学的に見ればまともでないことは明らかですが、当時はそのように考えられていました。

 

日本の過去を振り返ってみると、結核という感染症に関して隔離の対象とはなっていませんでした。
感染力が強く、昔は感染すれば死に至ると言われていた結核で、実際に死者は多数出ていましたが、それでも「滅びの美学」のような美しいイメージが結核にはあったために、隔離対象とならなかったと考える人もいます。

 

確かに結核に感染すると、特に女性は見た目に美しく見える傾向にあると言われています。
結核に感染すると発熱し食欲が減退するため体重が落ち、顔は蒼白になるもののほっぺたは発熱により赤みがさすようになります。
眼球の周りの脂肪は徐々に落ちていき、目が大きく見えるようになります。
このような見た目から「滅びの美学」とも言われるようになったのかもしれません。
死に至る病でも、悪徳なのか美学なのかにより扱いが大きく変わってきたことが分かります。

同性愛者と差別について

日本では古くは源氏物語などの時代から男色ついての記述があります。
それだけ古くから男色に対する許容に近い文化的土壌があったわけですが、明治に入り西洋文化を取り入れたことにより男色という性的マイノリティに関して、日本では否定的な考えかが定着してきました。

 

同性愛者=普通ではない人たちという考え方、もしくは異常だというレッテルにより差別的言動などを浴びせられてきた現実があります。
その考え方はLGBTという言葉が定着してきて、性的多様性を受け入れるべきという風潮が広まってきた現在でも根強く残っています。

 

また日本におけるエイズ患者の多くは男性同士の同性愛者となっています。
男女間における性行為でHIVに感染しエイズを発症する人はごく限られた存在なのです。
エイズ=同性愛者の病気というイメージは未だに日本にはあります。
そういった考え方もLGBTというコミュニティーが日本で虐げられる原因と言えるでしょう。

 

LGBTは性的にマイノリティだと言われていますが、統計データによると成人の5%はLGBTであるという数字も出ています。
5%と言えば10人で1居るかいないか、20人になると1人は存在している計算になります。
つまり自分では気が付いていないけれども、LGBTである人もいるでしょうし気が付いていてそれを隠している人もいるのは間違いないと言えるのではないでしょうか。

 

同性愛者だからという理由で差別するのは、性的多様性以前の問題として自分と違う人を単に阻害したいという排他的感情から来るものでしかないことがわかります。

同性愛はタブーな存在なのか

タブーは恣意的に作られたものである、だから全てのタブーを否定して「何でもアリ」の世の中になってしまってもいいのでしょうか。
この考え方は極端な話のように聞こえるかもしれませんが、真剣に考えなければ何でもアリの無法地帯となってしまうので非常に重要なテーマです。

 

ポイントは「自分の欲求により他者を悲しませたり苦しめたりしてはいけない」という前提です。
タブーという言葉で語るから変に身構えてしまうわけで、単純にやってはいけないことという禁止事項として考えればいいのではないでしょうか。

 

例えば誰かを好きになって告白することは咎められるべきことではありません。
それが異性であっても同性であっても同じことが言えるでしょう。
そうなると同性愛も異性愛も同じ土俵の上にあり、どちらかがタブーという言い方はできません。

 

異性から告白されても「断る権利がある」のと同じで、同性から告白されても同じように「断る権利」はあります。
同性愛を否定するから断るのか、そうではなく受け入れられないから断るのかは問題ではありません。
同性から告白されたから差別しちゃだめだから断れない、となればそれは本末転倒です。

 

何が正しくて間違った事なのか、それを判断できるような教育をすることによって何でもアリの無法地帯にならない規律のある社会が形成されていくのではないでしょうか。
何がダメで、どうしてダメなのか、そして何が許容されるべきものなのかを自分で判断できるような教育をすることが性だけでなく全てにおいて重要だと言えるでしょう。

 

性行為に対するハードルが低いコミュニティでは、性感染症というリスクが付きまといます。
HIVも例外ではなく、LGBTの間でHIV感染が広がって行くことの原因となっています。
そのようなコミュニティに属している人がHIVに感染した場合に、よく聞く言葉が「もうセックスはしません」「ハッテン場には行ってません」「付き合ってる人はいません」という。

 

HIVに感染したから、周りに迷惑を掛けないようにという意味での言葉かもしれませんが、それを差し引いたとしてもあっさりとコミュニティから離脱したという発言を聞くのは、驚きを隠せない部分があると言えます。
いくらHIVに感染したとしてもコミュニティから簡単に離脱するのは、人間関係を軽く扱っているとも言えるのではないでしょうか。

 

他人と性交渉にまで行きつくためには、様々な駆け引きをするのが一般的だと言えますが、性行為までのハードルが低い環境に身を投じている人にとっては、コミュニティの存在そのものも非常に軽いのではないかと推測できます。
入口のハードルが低いがために、離脱するのも同じようにハードルが低く簡単にできるのでしょう。

 

HIVへの感染リスクを理解した上で、刹那的コミュニティに入って行くとするならばいつかそういった事になるというリスクを自覚しているわけですから、ある意味コミュニティに入るときに既に覚悟しているとも言えます。
色んな手続を経た上で性交渉に行きつくコミュニティだとすれば、簡単にそれを捨てることは逆に難しくなって行くのかもしれません。


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